犬の顔だけシャンプー、どうしていますか?体はそれほど汚れていないのに、口まわりや目の下だけベタつく、においが気になる……そんなこと、ありますよね。
ただ、顔まわりは目や鼻、耳が近く、とてもデリケートな場所です。体と同じ感覚でザーッと洗うと、愛犬が驚いたり、シャンプー液が目や鼻に入ったりすることもあります。
そこで今回は、犬の顔だけを自宅で洗う方法を、準備から乾かし方まで順番にご紹介します。嫌がる子でも無理なく進められるコツを知って、短時間でさっぱり整えてあげましょう。
犬の顔だけシャンプーで知っておきたい基本
顔まわりは「こする」より「泡で洗う」
犬の顔を洗うときの基本は、シャンプーを直接たっぷりつけるのではなく、手のひらでよく泡立ててから使うことです。泡を指先に取り、毛の表面をなでるように洗っていきます。
ゴシゴシこすると、皮膚への刺激が強くなりますし、毛が絡む原因にもなります。特に目の下や口まわりは、指の腹で小さく円を描くように、やさしく触れるくらいで十分なんです。
洗う場所は細かく分けると安心
顔全体を一度に洗おうとすると、犬も飼い主さんも慌ててしまいます。まずは口まわり、次に頬やあご、最後に頭や耳の付け根というように、場所を分けて進めると落ち着きやすくなります。
目の周囲は、シャンプーを使わず、ぬるま湯で湿らせた柔らかいガーゼやコットンで拭く方法もあります。汚れが軽い日なら、顔全体を洗わず、気になる部分だけのケアで済ませてもよいでしょう。
毎回シャンプーが必要とは限らない
顔が少し汚れたからといって、毎回シャンプーを使う必要はありません。食後の口まわりや散歩後の泥は、ぬるま湯で湿らせた布を当てて、汚れを浮かせてから拭くほうが負担を抑えられます。
シャンプーを頻繁に使うと、皮膚が乾燥してかゆみにつながることもあります。汚れの程度と犬の皮膚の状態を見ながら、「今日は拭くだけ」と使い分けるのがおすすめですよ。
自宅で犬の顔だけ洗う前の準備と安全対策
用意するものは少なめでOK
準備するのは、犬用シャンプー、ぬるま湯、洗面器、柔らかいタオル、ガーゼやコットン、乾いたタオルです。洗面所で行うなら、床に滑りにくいマットを敷いておくと、足元の不安定さを減らせます。
ドライヤーを使う場合は、風量や温度をあらかじめ確認しておきましょう。途中で探し物をすると犬を待たせることになるので、使うものは手の届く場所に並べておくとスムーズです。
シャンプーは犬用を選ぶ
人用のシャンプーやボディソープは、犬の皮膚に合わない可能性があります。顔だけであっても、犬用として販売されているものを使い、表示に従って薄めるタイプは濃度を守ってください。
香りが強いものや、刺激が気になるものは避けたほうが無難です。初めて使う製品なら、いきなり顔全体に使わず、体の一部などで様子を見てからにすると安心できます。
始める前に「触られる練習」をする
犬が顔を洗われるのを嫌がる理由は、水だけとは限りません。口元を触られること、耳に手が近づくこと、ドライヤーの音など、いくつもの苦手が重なっている場合があります。
洗う前に、頬を一秒触る、耳の付け根に手を添える、タオルを首元に当てるといった練習をしてみましょう。できたらすぐに声をかけたり、ごほうびを渡したりする。この積み重ねが、意外と大きな助けになります。
犬の顔だけシャンプーをする手順
まずは体と顔をぬるま湯で濡らす
お湯の温度は、人が触って熱すぎない程度のぬるま湯にします。いきなり顔へシャワーを当てるのではなく、首や頬の後ろから少しずつ濡らしていきましょう。
シャワーを使う場合は水圧を弱め、顔から少し離して手のひらにお湯を受ける方法が安心です。目、鼻、耳の穴へ直接お湯を入れないようにし、顔の正面から勢いよく流すのは避けてください。
泡を指先に取り、口まわりから洗う
犬用シャンプーを泡立て、指先に少量の泡を取ります。口角やあごの下など、汚れやすい部分から、毛の流れに沿ってそっと洗っていきます。
唇をめくって内側まで洗おうとする必要はありません。顔を大きく動かしたり、口を無理に開けたりすると怖がりやすいので、外側の毛を中心に短時間で済ませましょう。
すすぎは洗う時間より丁寧に
シャンプー後は、泡が残らないようにしっかりすすぎます。すすぎ残しは皮膚の刺激になることがあるため、指で毛を分けながら、ぬるま湯を少しずつ通していくのがコツです。
目の周りは、シャンプーを使った指で触れ続けないようにします。最後は清潔なガーゼや濡らしたタオルで目の下や口元を拭き、顔に残った泡を取り除きましょう。
タオルドライを中心に乾かす
すすぎ終わったら、乾いたタオルで顔を包むように水分を取ります。毛をこすらず、タオルを押し当てて水分を吸わせるイメージです。
ドライヤーを使うなら、顔に近づけすぎず、弱い風を横から当てます。風や音を嫌がる場合は、まず背中や首の後ろから始め、短い時間で休憩を入れてください。濡れたまま放置しないことも大切ですが、無理に続けない判断も必要ですよ。
犬が顔のシャンプーを嫌がるときのコツと注意点
一度に完璧を目指さない
顔を洗うのが苦手な犬に、最初から「濡らす、洗う、すすぐ、乾かす」まで一気に行うのは大変です。今日は口まわりを濡れタオルで拭くだけ、次回は頬を少し濡らすだけ、と段階を分けても問題ありません。
犬が体を固くする、顔を背ける、逃げようとする、唸るといった様子を見せたら、いったん止めましょう。嫌がっているサインを無視して続けると、次回からさらに難しくなるかもしれません。
ごほうびは小さく、すぐに渡す
顔を触れた、タオルを当てられた、少しだけ濡らせた。この一つひとつのタイミングで、すぐにほめたりごほうびを渡したりします。
終わったあとだけでなく、途中の「できた瞬間」に伝えるのがポイントです。ただし、食べ物を使う場合は、濡れた手やシャンプーがついた手で直接与えないようにし、清潔な手で渡してください。
こんなときは自宅ケアを中止する
目が赤い、目やにが急に増えた、まぶしそうにする、顔をしきりにこする、皮膚がただれているといった場合は、シャンプーで様子を見ようとしないほうがよいでしょう。傷や強い腫れがある場合も同じです。
洗ってもにおいや汚れが続く、かゆがる状態を繰り返すときは、動物病院への相談を検討してください。顔まわりのトラブルは、単なる汚れではないこともあります。無理にこすったり、自己判断で人用の薬を塗ったりするのは避けましょう。
犬の顔だけシャンプーに関するよくある質問
Q1. 顔にシャワーを直接かけても大丈夫ですか?
顔に直接、強い水圧を当てるのは避けたほうが安心です。水が目や鼻に入るだけでなく、音や勢いに驚いて、洗顔そのものを嫌いになることがあります。
シャワーの水を手のひらで受けてから、頬やあごに少しずつ流す方法がおすすめです。目の周りは濡れガーゼで拭き、必要以上に水をかけないようにしましょう。
Q2. 目やにや目の下の汚れはどう洗えばよいですか?
固まった汚れは、ぬるま湯で湿らせたガーゼをしばらく当てて柔らかくします。その後、毛の流れに沿って、目から外側へそっと拭き取ってください。
一度で取れないからといって、爪で削ったり強く引っ張ったりするのは禁物です。目の充血や痛がる様子、急な目やにの増加があるときは、洗浄より先に相談が必要です。
Q3. 顔だけ洗う頻度はどのくらいですか?
犬の毛質や生活環境、汚れ方によって異なるため、一律の回数はありません。毎日の食事後は濡れタオルで拭き、においやベタつきが気になるときだけ、顔の一部をシャンプーする方法でも十分です。
洗ったあとに乾燥や赤みが出るなら、頻度やシャンプーの量を見直しましょう。顔を清潔にしたい気持ちは大切ですが、洗いすぎないことも同じくらい大切なんです。
まとめ
犬の顔だけシャンプーは、泡を使ってやさしく洗い、目や鼻に直接水やシャンプーを入れないことが基本です。口まわりから少しずつ進め、すすぎと乾燥までを短時間で終わらせると、愛犬の負担を抑えられます。
嫌がる子には、顔を拭く練習から始めても大丈夫です。毎回完璧に洗うより、「怖くなかった」と感じてもらうことのほうが、長い目で見ると大きな近道になりますよ。
赤みや腫れ、強いかゆみ、目の異常があるときは、無理な自宅ケアを控えてください。愛犬の様子をよく見ながら、今日は拭くだけにする、という柔軟な選択も取り入れてみてはいかがでしょうか。
